※当協議会では、特段の断りがない限り、地方銀行および第二地方銀行を合わせたものを地域銀行として取り扱います。
当協議会は、各支部において、国土交通省「住宅ストック維持・向上促進事業」の採択を受け、地域銀行の皆さまとともに、国内先行モデルとなる「既存住宅に対する融資と取引の安全・安心性を見極める住宅評価と金融商品の改訂・開発」に取り組んでいます。
地域銀行の皆さまと取り組む理由は、本取り組みを地域経済が抱える課題の解決に役立てることができるからです。
地方では、少子高齢化、観光立国の推進、企業の地方拠点強化などを背景に、不動産活用の需要が拡大しています。
地方創生・地域の活性化には、生活サービスの維持・向上と地域経済の活性化を支える、質の高い不動産ストックの形成と再生が不可欠です。
つまり、地域銀行による不動産の適正な評価と適切な融資が、地域経済の復興と活性化を支えるとともに、地域銀行の経営基盤の安定につながるのです。
本取り組みには、二つの新規性と優位性があります。
一つは、不動産の評価にあたって、一般的・平均的な定義や基準を適用するのではなく、地域ごとに良質な住宅(既存安心住宅®)の定義および基準を策定し、地域性・個別性を反映したことです。
もう一つは、「良質な住宅」が「理想の住宅」となってしまい、評価対象とされる住宅が限定されてしまわないよう、全ての住宅が評価対象となる基準を策定することで、消費者にとって分かりやすく選びやすい仕組みとしたことです。
不動産市況や地域銀行等の融資動向が今後より一層注視される中で、本取り組みは地域銀行の安定した収益構造の確保に貢献できると確信しています。
秋田支部では、2016年度から「住宅ストックを活用した秋田まちなみ再生プロジェクト」に取り組んでいます。
秋田銀行とともに、秋田県の気候風土や地域性を反映した、新たな既存住宅の評価手法を開発し、地域での住まいと暮らしの実情に即した住宅再生・循環モデルを構築しました。
富山支部では、2016年度から「買取優先権付き住宅の販売による持ち家化推進プロジェクト」に取り組んでいます。
北陸銀行、富山銀行、富山第一銀行とともに、若年世帯・子育て世帯あるいは地方移住者に対する住宅取得支援策の一環として、賃貸住宅に「将来の買取優先権」を設定し、持ち家の取得を特に金融面から後押しする商品を開発しました。
本プロジェクトは、2018年11月30日に記者会見を行いました。
応援メッセージ
ニッキン(株式会社日本金融通信社)
北國新聞(株式会社北國新聞社)
webun(株式会社北日本新聞社)
住宅新報web(株式会社住宅新報)
週刊住宅(株式会社週刊住宅タイムズ)
リフォーム産業新聞(株式会社リフォーム産業新聞社)
新建ハウジング(株式会社新建新聞社)
R.E.port(株式会社不動産流通研究所)
石川支部では、2020年度から国土交通省「住宅ストック維持・向上促進事業」の採択を受け、北陸銀行とともに、「将来世代に継承できる良質な既存住宅」として認定された「既存安心住宅®」の普及・販売を行なっています。
熊本支部では、2017年度から「住宅ストックの活用によるエリアコミュニティ復興プロジェクト」に取り組んでいます。
熊本銀行とともに、2016年4月に発生した熊本地震により被害を受けた既存住宅の安全・安心性を証明するため、地方公共団体の復興計画、対象地域の特性と課題、被災者のニーズなどを踏まえた、被災地における新たな既存住宅の評価手法を開発しました。
評価項目および評価基準の策定にあたっては、個々の住宅の被害状況のみを注視するのではなく、地域住民等との合意形成を重視したエリア(ユニットの集合体)としての復興や活性化までをイメージした仕組みづくりとして取り組むことで、安全・安心な既存住宅の評価・流通を被災地の復興に繋げます。
本プロジェクトは、2019年4月17日に記者会見を行ないました。
2019年4月22日に当協議会代表理事 三津川真紀が、北陸銀行とともに、全国地方銀行協会「月曜会」に登壇しました。
金融庁後援のもと、住宅評価と金融が連動した国内先行モデルである「既存住宅に対する融資と取引の安全・安心性を見極める住宅評価の導入」と題して、全国の地域銀行支店長の皆さまに向けてお話しました。