近年、全国の空き家総数は増加の一途をたどっており、2013年時点の空き家総数は約820万戸、住宅ストック総数の13.5%を占めています。
また、世帯が所有する空き地面積は、2003年からの10年間で約1.4倍に増加しています。
このような中で、空き家・空き地等の利活用や適正な管理を促すには、地方公共団体だけでなく、不動産取引の専門家である宅建業者をはじめとした事業者のノウハウや経験を活かすことが必要です。
特に、各地方公共団体が独自に運用している現行の「空き家・空き地バンク」が十分に機能しない要因は、インフラとアプリケーション(サービス)が1to1の関係にあることによる同時多発的なコストの発生や、関係各者(消費者、事業者、地方公共団体等)のインセンティブの希薄にもあると考えます。
そこで当協議会では、「全国版空き家・空き地バンク」に代表される横断的な情報プラットフォームの活用を推進していくにあたり、情報が一元化されることによって想定される課題の解消に取り組んでいます。
その一つである「空き家・空き地等の管理」については、クラウド型の管理代行システムの運用と管理代行に要する人材の地産地消を推奨しています。
全国各地で増え続ける空き家・空き地等に、適切な管理を一定の水準で継続的に行なう仕組みを構築することで、「空き家・空き地バンク」等に登録されている情報のクオリティコントロールと商品化に努め、もって魅力ある地域資産の形成に貢献します。