あんしんを、あたらしく。~一般社団法人安心R住宅協議会~

2020.01.20

不動産を使った資産形成はどういうことができる?

相談者
「老後のことも考慮し、資産形成に興味があるのですが、不動産を使った資産形成はどういうことができますか?」(東京都 40代)

回答者
こんにちは。安心R住宅推進協議会の三津川 真紀です。

老後のことを考えて、資産形成に取り組もうと考えているのですね。今回は、不動産を用いた資産形成の手段について解説します。

 不動産投資という言葉を聞いたことがあると思いますが、不動産投資とは家賃収入や投資用建物の売却益で収入を得ることです。代表的な不動産を使った投資と言えば、マンションの1室やアパート1棟を購入し、それを人に貸すことで家賃収入を受け取る方法です。要するに「大家さん」になるということですね。不動産投資の中にもいくつか種類がありますが、一番これがイメージしやすいと思います。

 具体的には、ローンを組んでマンションやアパートを購入し、入居希望者を募って部屋を貸し出します。入居者からは家賃収入を得られるので、その家賃収入の中からローンを返済し、残った金額が自分の取り分となるという仕組みです。また、不動産を購入しておいて価格が上昇してきたタイミングで売却することもできます。この場合、収入は売却益ですね。景気変動や季節性の価格変動のほか、近くに人気の施設ができた、などの理由で不動産価格が上がることもあります。買ったときよりも不動産価格の相場が上がっていれば売却益を受け取ることができます。

 不動産投資におけるメリットは、最大の安定的な収入です。特に「大家さん」になる場合、入居者が住み続ける限り家賃収入は支払われます。また、ローンを借りて、家賃収入からローンを返せるので自身の経済的負担が大きくないことも人気の理由となっています。一方、不動産投資にもデメリットはあります。ある程度まとまった初期費用が必要なこと、空室になった場合に収入が入らないこと、建物や設備の劣化などの対応が必要なこと、さらに自然災害の被害リスクがあることなどがデメリットとして挙げられます。

 不動産投資のほかにも、空き地を活用し、収益が期待できるようさまざまな形に活用するのが「土地活用」という方法もあります。土地の形や面積、立地などあらゆる条件を見て、その土地をどう活用するのがベストなのかを考えることが必要です。

 土地活用の種類は多岐にわたります。たとえば、広くて立地のよい土地ならマンションやアパートなどの集合住宅を建設したり、事業用の土地として貸し出したりすることも可能です。また、多少狭くても駐車場やコインランドリーを建設したり、トランクルームを経営したりすることもできますね。立地が良くない場合には、太陽光発電を設置するという手もあります。その土地の特徴を活かした活用を考えることがポイントとなります。

 すでに自身で不動産を保有している場合、売却という方法を取ることもできます。売却益を得ることで、短期にある程度まとまった金額を受け取れることが、最大のメリットではないでしょうか。また、不動産として維持しておくよりも、不動産を売却して現金化したほうが使い勝手がよいというのもあります。ただし、不動産を売却する場合は、売買時の仲介手数料や登記関連の費用、税金などのコストが発生します。また売却のタイミングをうまく計らないと思ったような金額で売れずに損失を計上する可能性があるというデメリットがあります。

 不動産で資産形成をする際には、基本的には株や投資信託などの金融資産で資産形成するときよりも大きな金額を初期投資することとなります。メリットとデメリットをきちんと把握し、損をしないように注意する必要があります。

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