あんしんを、あたらしく。~一般社団法人安心R住宅協議会~

2019.07.01

将来の資産価値が下がらない物件って、どんな物件?

相談者
家を買うことを検討しています。せっかく買うなら、ずっと価値が下がらない不動産を買いたいです。将来の資産価値を考えると、どういうポイントを見て買ったらいいでしょうか?
(神奈川県:30代)

 

回答者
 こんにちは。安心R住宅推進協議会の三津川 真紀です。
 
 一生で一番と言っていいほど大きい買い物である「不動産購入」、将来的に売る、売らないは別として、将来の資産価値が気になる方は多いと思います。資産価値を少しでも維持するポイントを見ていきましょう。

 不動産の将来の資産価値として、重要な要素が「土地」、つまり「立地」なので、まずはその価値を見ることが一番です。建物ももちろん関係しますが、土地と比較するとだいぶ落ちてしまいます。その背景としては、日本は山や川が多く、国土が限られていて、土地として価値があるところが限られており、その中で、街や地域の価値が影響し、不動産価格の重要な要素となっているからです。

 では、どんな土地の価値が高いのでしょうか?
 資産価値の高い土地は、一般的に下記の条件が挙げられます。

 -交通の利便性が高い
 -生活(商業)の利便性が高い
 -街並みの快適性が高い(整備されている)
 -地域の将来性が高い(発展が見込める)

 例えば、東急沿線。東急が会社として街づくりをしているので、沿線、地域に住みたいというニーズが高くなっています。一方、地域や土地が魅力的でなければ、住む人が減り、空き家が増え、治安が悪くなり、犯罪が増え、結果的に地域の価値が下がります。これらは、購入後に賃貸として貸し出す場合も、基本的には同じです。

 一方、なぜ建物の価値は高くないのでしょうか。
 建物がどんなにハイスペックでも、20年経つと資産価値0と言われています。その理由は、税法上、木造住宅の法的耐用年数が22年となっているため、概ね20年程度で減価償却が終わるという商習慣があるためです。実際、住宅会社、リフォーム会社は家そのものの建替えを収益としています。しかし、建物がハイスペックでも地域に価値がなければ、不動産に価値がない、というのが実情です。

 建物よりも土地、つまり立地の要素が重要とされているのはこうした背景からです。

 それでは、重要な要素である土地の価値の高い条件を見てきましたが、次にどういう立地なら資産価値が下がらないのかについて説明します。
 どんな商品でもそうですが、価格の要素としては「需要」があるかどうか、がポイントです。不動産の場合、「需要が安定している地域」であることが重要といえます。不動産において、時代が変わっても変わらずにある需要は、便利、安全、安心、快適などになります。
中でも、安全は最低限必要な要素になり、自治体が出しているハザードマップで確認することができます。他にも、耐震基準ができる以前の物件は、最低限の安全に欠ける可能性があるので、購入時に注意してみることをおすすめします。

 不動産を選ぶ際には、もともと馴染みのある土地である、職場や学校に近い、など各々の事情からエリアを絞っていくことが多いと思います。その際は、安全に関わる情報などを参考にし、住みたいエリアの中でも需要が安定している立地を選ぶことがよいでしょう。

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