相談者
現在、15万円の家賃を払って賃貸住宅に住んでいます。今後、家を購入するか、一生賃貸でいくか迷っています。現在30歳、来年に子どもが生まれる予定です。
持ち家と賃貸のどちらお得でしょうか？
（千葉在住 30代）
回答者
まず、今のまま賃貸を続けた場合の今後50年の費用イメージですが、
1.子どもが小さいうちは現在の家賃（家賃15万円、6年間）
2.子どもの成長期から独立までは広めの賃貸（家賃18万円、12年間）
3.子どもの独立後は現在の家賃に戻る（家賃１５万円、32年間）
で、考えてみます。
そうすると、
1. 15万円 × 12ヵ月 × 6年 = 1,080万円
2. 18万円 × 12 ヵ月× 12年 = 2,592万円
3. 15万円 × 12ヵ月 × 32年 = 5,760万円
合計：9,432万円
が今後50年間家賃として支払うことになると考えられます。
次に、中古物件を購入し、リフォームをした場合を考えていきます。
中古の一戸建て 3,000万円
リフォーム費用 1,000万円
諸費用（10％） 400万円
合計：4,400万円
上記を住宅ローン（金利0.625% 35年）で借りると想定すると、月々の支払いは
116,664円
となり、現在の家賃15万円より33,336円安い支払いとなります。
さらに、途中で引越しをしなくてすむので7年目以降の支払い差額はさらに3万円大きくなります。
今後、金利の上昇で1％の金利として返済を考えたとしても、返済総額は52,166,397円となり、賃貸の場合の家賃の支払い総額と比較しても、約4,200万円安くすむということになります。
ただ購入した場合は途中でメンテナンスが必要です。
必要な費用の一例として
外面塗装（15年目） 150万～200万円
内装、水回り（15年目） 500万～600万円
を目安とすると、多く見積もっても800万円となりますので、メンテナンス費用を考慮しても、家賃の支払いよりは少なくすむことがわかります。
さらに、購入をした場合のメリットとして、
・団体信用生命保険が住宅ローンについてくるため、万一所有者が亡くなった場合に住宅ローンが完済されるオプションが無料でつく
・銀行によってはがんと診断されても住宅ローンを全て支払われる保険もつく
・住宅ローン減税により、年末に住宅ローンの残高の1%もしくは物件価格のいずれか 低い方が所得税から還付される
・基本的に賃貸の場合は家主に毎月家賃に内訳として儲けを含んでいるため、購入をした方が賃貸で借りる場合と同じ月額で広い所に住める可能性が高い
などがあります。
ただし、賃貸のメリットとして、気軽に引越しをしていけるというところがありますので、費用イメージを参考に、ご家族でご検討ください。