あんしんを、あたらしく。~一般社団法人安心R住宅協議会~

2019.10.25

【コラム】住宅ローン変動金利、固定金利、どちらを選ぶ?

こんにちは。安心R住宅推進協議会の三津川 真紀です。

多くの方は、住宅を購入する際には住宅ローンを利用されるかと思います。そして住宅ローンを選ぶ際によく相談を受けるのが「変動金利と固定金利どちらがよいのだろうか?」ということです。
今回は、住宅ローンの種類や金利動向などを見ながら一緒に考えていきましょう。

 

土そもそも住宅にはローンはどんな種類があるのか

住宅ローンは大きく分けて以下の3種類あります。

1.銀行ローンを主体とする民間融資
2.自治体など公的機関による公的融資
3.上記ふたつの連携による協調融資

さらに1を代表する銀行ローンは、金利のタイプによって更に3種類に分かれます。

A.変動金利型
変動金利は返済途中に定期的に金利が見直されるタイプのローンで、金利タイプの中では金利が一番低く設定されています。金利の見直しは半年ごとに行われますが、返済額の見直しは5年ごとに行われるのが一般的です。

B.固定金利選択型
ローンを借り入れた時からあらかじめ決められた期間(3年、5年、10年など)において金利が固定できるローンです。最初に定めた固定金利期間が終わったら、また金利タイプを選択し直すことができます。

C.全期間固定金利型
文字通り、Bでいうところの固定金利期間がローン全期間の設定となっているローンです。

また2を代表する「財形住宅融資」は、勤務先で財形貯蓄を1年以上行っており、かつ残高が50万円以上ある人が利用できる融資で、1や3と併用することも可能です。

そして3を代表する「フラット35」は、住宅金融支援機構と民間金融機関との連携で行われる融資で、最長35年の長期固定金利がメリットの住宅ローンです。一方で、ローンの返済とは別に団体信用生命保険料の負担が発生することに注意が必要です。

 

今後の金利の推移はどうなる?

現在、日本の住宅ローンは超低金利のため 、この金利の低さが住宅購入に有利に働いていることは事実です。しかし裏を返せば、今よりも下がる可能性は極めて低く、上がる可能性のリスクを考える必要があります。

1-C「全期間固定金利型」は金利変動とは無関係ですが、1-A「変動金利型」や変動金利型を選択した場合の1-B「固定金利選択型」は金利変動のリスクを受けます。金利が上がってからでは有効な対策が繰上げ返済に限られてしまうケースが多いことが問題となるため、事前の対策が重要になります。

事前対策のために、今後の金利変動がどうなるかは、住宅ローンの固定金利・変動金利が、それぞれ連動している市中金利の推移を確認する必要があります。

住宅ローンの固定金利:10年国債

出典:日本相互証券株式会社ホームページ

住宅ローンの変動金利:無担保コール翌日物
日本銀行時系列統計データ検索サイト

上記ふたつの金利の推移を見る限り、当面の大きな金利上昇リスクは少ないと考えられます。実際、東京オリンピックの金利変動に対する影響も今のところはないに等しく、今後それ以上に大きなきっかけも予定されていないことから、少なくとも東京オリンピックまではこの状況が続くといってよいと思います。

しかしながら、日本の財政状況が非常に厳しい状況であることに変わりはなく、その赤字を国債の発行に頼っている限りは、10年後に金利が上昇することはほぼ確実であり、今後いつ急上昇してもおかしくありません。

 

補足:着工前物件を購入時の住宅ローンは要注意!

完成済の新築住宅や中古住宅であれば、契約後、比較的すぐに引渡しを受けられるため問題はないですが、新築の分譲マンションの場合は、金利上昇のリスクを頭に入れておく必要があります。

新築の分譲マンションは、着工後すぐに販売が開始される場合が少なくなく、そうなると契約時点(住宅ローンの申込み時点)と引渡し時点(住宅ローンの融資実行時点)のタイムラグが年単位で開くことがあります。その間に金利が上昇する可能性がないとは言い切れません。この数年であれば問題はないかもしれませんが、確実に超低金利の恩恵を受けたいのなら、すぐに引渡しが受けられる物件を選択した方が無難でしょう。

 

最後に

今までの話を踏まえると、金利上昇局面に備えたリスクは常に意識しておく必要があります。現時点で圧倒的に金利が低いことを理由に安易に変動金利を選択することは危険ですし、かといって他の金利タイプの住宅ローンであれば安心かといえばそうではありません。

例えば共働きのご夫婦であればペアローンを組み、それぞれに別の金利タイプを選択(夫:変動、妻:固定など)することでリスクを分散するなど、ローンを組む方の家族状況やライフプラン、あるいはライフステージによっても最適な選択は変わってきます。

住宅は、購入して終わり、住宅ローンだけを払い続ければよいのではなく、修繕や家族構成、ライフプランの変更によるリフォームなど様々な費用が必要になります。今が超低金利だからと住宅ローンを組むのではなく、自分にとっての適切な時期と状況を見定め、本当に自分に合った住宅ローンを選んで、長期にわたる安心・安全な資金計画を立てることが大切です。